あの猿はいつになったら人間になるの?
始めに・・・

ダーウィン著「種の起源」1859年

 現代の進化理論の原点といえば、皆さんもご存知のチャールズ・ダーウィン(Charles Darwin 1809-1882)ですね。測量船ビーグル号に乗って5年におよぶ航海の間、南米大陸に生息する生物の分布、化石の調査を行い、過去から現在に至る生物の繋がりについて帰国後も研究を重ねました。そして航海から戻ってから20年もの間考察を重ね、ついに「種の起源」(原題:Origin of Species)を出版しました。

自然淘汰説

 彼の著書「種の起源」の中で述べられている最も重要な理論は「自然淘汰説」と呼ばれ、現在では解釈に若干の修正があるものの進化の基本原理として広く信じられています。

自然淘汰説の理論の要約

 同種の個体群の中にある遺伝形質を持った変異個体が特定の頻度で現れます。ある変異を持った個体が成熟するまで生存可能で、繁殖に成功したならば、その子孫は親からの遺伝形質を個体群の中に残すことになります。もしこの変異が個体の生存、繁殖に他の個体より有利に働いた場合、その変異を持った個体群が同種の個体群の中で優位を占めるようになるでしょう。そしてこの「変異が生存、繁殖に有利であるか」どうかは環境(自然)が決定しているというものです。たとえばキリンは、高いところの木の葉を食べるには首の長いほうが有利で、首の長いものが生存競争に勝ち残り、それが何代も子孫に伝えられ現在のキリンが誕生したという説明が有名ですね。

「種の起源」本文からの抜粋

 ・・・さて、動物が自らの生存を賭けておこなう闘争を考えれば、からだの構造や習慣、あるいは本能に生じた変異が、それを持つ個体を新しい環境によりよく適応させるならば、ほとんど疑いなくその変異は、どんなに小さいものであっても、その個体に活力と健康をもたらすだろう。生存競争の中で、その個体は生存の可能性がより大きいのであり、たとえその変異がどんなに小さなものであっても、それを受け継いだ子孫もまた、より大きな生存の可能性を持つだろう。