道草・イヌの行動の不思議

(1)イヌをシャンプーしてあげたら、一緒に飼っている他のイヌにしつこく
臭いを嗅がれ、時にはイジメられるみたい・・・ナゼ?

イヌは、もともと群れを作って生活するタイプの動物です。人間のように視覚の発達していないイヌは、「臭い」によって相手が誰か判断しています。要するに、ワキガの臭いで「○○さん」と「△×さん」を区別するようなものですね(笑)。イヌの体臭が最も強烈なのは肛門周囲(臭い袋のようなものがある)、ついで首の周りや尾に近い背中の部分などにも臭いの分泌腺があります。そして、もちろん尿の臭いも、個体間の識別に役立っています。

例えば公園で遊んでいた「ワン太郎」、向こうから近づいてくる「次郎だワン」の姿に気がつきました・・・

ワン太郎:
「むむ、あいつは誰だ?知らない奴なら、追い出さなくちゃ」

次郎だワンが近づいてきます。

次郎だワン:
「僕だよ、僕。次郎だワンだよ。疑うなら、お尻の臭いでも嗅げよ」

顔を合わせるなり、お互いの首筋、背中そしてお尻の臭いを丹念に確かめます。

そして・・・

ワン太郎:
この臭いは次郎だワンにちげーねー。合格だ、あっちで遊んできな。」

次郎だワンは、無事にワン太郎に仲間だと認めてもらえました。
ところが次の日、シャンプーですっきり男前になっ次郎だワン。体の臭いも消えて、シャンプーの甘い香りに飼い主も得意げです・・・そして今日もワン太郎に挨拶をしにいきますが・・・

次郎だワン:
「僕だよ、僕。次郎だワンだよ。疑うなら、お尻の臭いでも嗅げよ」

くんくん・・・

ワン太郎:
「この甘ったるい香りはなんだ?
こんな臭い知らないぞ?不審な奴だな・・・もう少し時間をかけて確認しなくちゃ」

・・・くんくん・・・くんくん・・・くんくん・・・くんくん・・・くんくん・・・

次郎だワン:
「ひょぇ〜僕だよぉ、お願いだからお尻には噛みつかないでくれよぅ」

そして、ここが犬生の分かれ道・・・

次郎だワンが、恐くなって泣き出すと、ワン太郎は「泣き出すとは、ますます怪しい!」と飛びかかり、相手の確認作業が終わる前に、攻撃に出ます。泣き出すことで、ますますイジメられてしまうのですね。

一方、次郎だワン、ちょっぴり不安だけど、何とかワン太郎が納得するまで、お尻をつきだして我慢します。しばらくしてやっと、「怪しいけど、確かに次郎だワンの臭いだ。いいだろう、合格。あっちで遊んできな!」と言って貰えれば、一件落着になるのです。

というわけで、シャンプーをすると、体臭による個体識別がうまく機能しなくなり、やたらクンクンと嗅ぎまわされたり、時にはイジメられたりしてしまうのですね。

2002年1月
「ソロモン王の指輪」管理人
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